こんにちは、伊藤です。
僕はこれまでの人生を陰キャとして生きてきました。
いわゆるスクールカーストの最下位に位置する人間です。
当時はかなり辛かったはずなのですが、 辛くないフリを毎日のようにし続け、強くもないくせに一匹狼だと奮い立たせて、無理やり自分自身を肯定していました。
この記事では、僕が実際に体験したぼっち飯の悩みを話していきたいと思います。
ぼっち飯をしていた僕の悩み
僕が高校でぼっち飯をしていた時に一番辛かったことは平気なフリをするという事です。
まるで「僕は一人でも全然大丈夫」と言わんばかりの表情と仕草で、淡々とご飯を食べる演技を毎日するのです。
僕がぼっち飯をしていた時にいつも考えていたことは、
「こんなに強い僕をもっと見てくれ」ということでした。
一般的に陰キャと呼ばれる多くの人は、あまり目立ちたくないとか陽キャに絡まれたくないとか考えている人も多いかと思います。
僕の脳内では、クラスメイトが僕に対して
「ぼっち飯ができるなんて伊藤は根性があるなー」と言っているところを想像していたのですが、人間は残酷であり結果的には僕の想像通りには周りの人は捉えていなかったようです。
現実は
「ぼっち飯をしている伊藤は友達ができない負け組だな」とか
「ぼっち飯をしている伊藤かわいそう」ぐらいにしか思われていなかったのです。
「これだけ必死に演技をしているのにどうして伝わらないのだろう?」
と、怒りにも似た悲しみが溢れてきましたが、実際の僕は強い人間ではありませんし、ましてや根性があるからぼっち飯をしていたわけでもありません。
単純に一緒にご飯を食べれる友達がいなかったのだと思います。
いや正確に言えば、自分とご飯を食べたいと本当に思ってくれる友達がいなかったのです。
何が違うのかといいますと、僕が仮に他の人に
「一緒にご飯を食べよう」と誘うことができていれば、断られる事はおそらくなかったと思います。
つまり、人見知りにありがちな、
「恥ずかしいから誘えなかった」というわけではなく、自分から誘わないと一緒に食べてくれない友達に対して誘うのはなんだか負けた気分になってしまい嫌だったのです。
そんな惨めな思いをするのだったら、高校生活は【毎日ぼっち飯でもいい】と割り切り、辛いのを我慢してクラスの真ん中で一人でご飯を食べていく事にしましたが、最終的には平気はフリをするのが疲れて病んでしまいました。
⇒「高校に行きたくない」と泣く僕の気持ちは親にも理解されなかった
今となって思えば、
「周りの人に必要とされたい」という承認欲求が人一倍強いくせに、その承認欲求がないアピールをしている自分は惨めでありアホな行動だったなと思います。
高校のぼっち飯は辛い?
高校でぼっち飯をするのは辛いのか?という話ですが、これは人によって大きく異なると思っています。
僕のように承認欲求が強くて周りの人に認めてもらいたいという気持ちを持っている人であれば、本当に辛いので絶対にぼっち飯はしない方が良いと思います。
というのも友達同士でご飯を食べたい人の中には、実は話しながら食べたいという気持ちの人は少ないと個人的に思っているからです。
もちろん中には純粋に友達とご飯を食べるのが楽しいから話しながら食べている人もいるかと思いますが、
「今ある人間関係のポジションを維持したい」もしくは
「ぼっち飯をしているということを周りに知られたくないから」という理由で友達とご飯を食べている人も多いのではないでしょうか?
高校のクラス内という限られた空間の中では、人間関係の保持は確かに重要です。
しかし、常に周りに気を遣いながら一緒にいたくもない友達とご飯を食べるのであれば、いっそのこと人間関係など全て投げ出して
「ぼっち飯をしている」と思われても良いと割り切ってしまうのも悪いことではないですし、自由度が高いので楽しいと思います。
ただし、先ほども話したようにこれは人並みを越えたの強靭なメンタルが必要なので、正直高校生の陰キャには耐えられる人が少ないかもしれませんね。
高校でぼっち飯を続けた理由
結局僕は、卒業するまでずっと高校でぼっち飯を続けていたわけですが、ある時クラスメイトの田中(仮名)から一緒にご飯を食べないか?という誘いを受けたことがありました。
「普段は田中となんてろくに話した事も無いのに…」と、最初は不自然に感じましたが、僕はなぜ田中が誘ってきたのかを実は知っていました。
それは田中が所属していたグループの仲間同士でトラブルが起きて、周りからハブられてしまい、誰ともご飯を食べることができない環境になってしまったからです。
それで、いつもぼっち飯をしている僕と一緒に食べることを思いついたのだと思います。
つまり、田中は「ぼっち飯をしている姿を周りに見られても良い」と割り切る事が出来ずにわらにもすがる思いで僕に頼ってきたのだと思います。
しかし僕は田中の誘いを断りました。
しかもかなり大きな声で、わざと周りの人間に聞こえるように
「一人で食べたいからいいや」と断ったのです。
この記事を読んでいるあなたは、僕がなぜこんな行動をしたのか分かりますか?
結論から言うと、 その田中が僕に誘ってきた瞬間というのは【僕がぼっち飯がしたくてぼっち飯をしている】という事を、周りの人間にアピールする絶好のチャンスだったからです。
普段の僕は、周りのクラスメイトから
「一緒にご飯を食べる友達のいない寂しいやつ」と思われていたわけですが、僕はどうしても【一人で食べるのが好きだからぼっち飯をしている】ということを周りの人に知ってもらいたかったのです。
いや実際には一人で食べるのが好きなのではなく、誘わないと一緒に食べてくれない友達に対して自分から誘うのが嫌だっただけなのですが…
こんなどうしようもない僕を誘ってくれた田中の気持ちを踏みにじってしまったのです。
今となっては後悔しかありませんね。
この経験をしてからというもの、僕は親しくない他人の人間の評価や印象を気にすることなく自分の身近な人間を何よりも優先することになりました。
僕の現在のブログ活動や YouTube 活動はあの時の田中に対して行なった行動への後悔が元となっているように思います。
考え方が変わってからは「ぼっちが楽しい」と思えるようになりましたが、すべては田中のおかげだと思います。
田中とは今後二度と会うこともないと思いますし、このブログを読んでいるとは思えませんがこの場を借りて言いたいと思います。
田中、あの時はごめん。
そしてありがとう。
以上、陰キャ研究所でした。