こんにちは、陰キャ研究所の伊藤です。
僕は学生時代不登校になった経験があるのですが、その時に同級生から「ずるい。」と言われたことがあります。
今でも覚えていますが、正直めちゃくちゃ腹が立ちましたね。

できれば
「お前アホか?」
「だったら同じ立場になってみろよ!」と言いたかったです。
まあ僕はメンタルの弱い陰キャだったので、そんな強気に言えるはずもないんですけどね…
不登校はずるい?
不登校はずるいって?…
いや、気持ちは分かるんですけどね。
確かに不登校になれば学校も休めるし授業を受けなくて良いので、「楽している」と思われるのも仕方ないことなのかもしれません。
特に毎日友達と笑い合ったりしながら、そこそこ学校生活を楽しんでいる学生から見たら、僕のような不登校の人間が「羨ましい」と思うのは当然です。

しかし考えてもみてください。
不登校になった人間というのは、まともに学校生活が送れないほど追い込まれているということなのです。
楽したいから不登校になってる人がゼロだとは言い切れませんが、多くの人は友達関係や家庭環境で大きな問題を抱えている子供です。
⇒いじめられてないのに学校に行きたくないのはなぜ?
なので、不登校がずるいと言っている人が感じている
「学校が休めて羨ましい」
「授業を受けないでなんて羨ましい」という気持ちは、不登校の人にとっては本当にしょうもない願望なんですよね。
例えるとしたら、病で苦しんでいる病人に向かって「いつでも寝っ転がってるなんて羨ましい」と言ってるようなものです。

言っちゃえば究極の、ないものねだりですよね。
しかしこれが普通の学生に理解されないのも当たり前と言えます。
なぜならば、小さな不満を抱えつつもまともに学校に通っている学生の方が世の中で多数派だからです。
不登校の人は少数派に当たる訳ですが、その人の気持ちは【発信もされない】ので誰とも共有されることなく、ネガティブな感情を一人で抱え込んでいるわけです。

不登校は優遇されてる?
「不登校がずるい」と言われているのは優遇されているからという理由もあります。
まぁこれに関しては事実ですよね。
確かに不登校の生徒には担任の先生も優しく接するし、宿題や課題なども「無理せずに取り組んでください」というスタンスで指導します。

普通の同級生と同じような扱いで、指導をしていたらきっと不登校の生徒は先生のことが嫌いになるだろうと思います。
「僕がこんな辛い目に遭っているのにどうしてそんな扱いをするんだろう?」と不信感を覚えるでしょう。
そうなってしまうと不登校の生徒はますます学校に行く気力がなくなり、誰にとってのプラスにもならないのです。
しかし不登校の生徒に先生が特別扱いをすれば、
ぱっと思いつくだけでもこれほどのメリットがあるんですよね。
この③の先生のメリットに関しては腹黒さが見受けられますが、 まあ先生なんてそういうものです。
というか人間はそういうものです。
普通です。
行事だけ来るのは甘え?
不登校の生徒が学校の行事とかイベントの時だけ登校してくる光景を見たことはありませんか?
実際僕も不登校になっていた時でも、秋の旅行には参加していた記憶があります。
これをを周りの生徒が見ると「こんな時だけ来るなんて図々しい」と思うかもしれませんね。
「行事に来れるんだったら普段の授業も受けられるだろう」と…
しかしこれは別に不登校の子供が自分から「旅行だけは参加したい!」と言っているわけではないと思うんですよね。

僕が不登校になっていた時には担任の先生から
「旅行だけでもいいから学校に来てみないか?」と強く説得されました。
僕は正直嫌だったのですが、母がどうしても「行事だけでいいから参加して欲しい」と言うもんだからしぶしぶ行きました。
なぜこのような説得を担任の先生がしたのかと言うと、 行事やイベントは不登校の生徒を復活させるきっかけになり得るからです。
普段の授業はお世辞にも楽しいものとは言えませんが、 行事やイベントであれば「学校は楽しい!」と思ってくれるんじゃないかと期待しているわけです。

それに「突然学校に通い始めるのも気が引けるんじゃないか?」と担任の先生はおそらく考えているんだと思います。
今までずっと不登校なのに、ある日突然学校に通いだすよりも行事やイベントのタイミングから徐々に学校に通えるようになっていった方がスムーズに不登校から復活できるケースが多いそうです。
⇒学校を休むと罪悪感!体調不良なのに「サボり」だと思われる?
運動会を見学してるのはなぜ?
不登校の人が運動会で見学している姿というのもよく見かけますよね。
これは普通の不登校とはちょっと違うんですよね。
ではなぜ運動会を見学しているのかと言うと、【運動会に出たくないから不登校になった生徒】の可能性が高いです。
運動が苦手な人や、人前に立つのが嫌な人は運動会というものが不登校の原因となり得るのです。

そのような子供にとって、不登校になる原因というのは「学校に行きたくないから」ではなく「運動会に出たくない」という理由なので、運動会を見学して出席だけはしているという状況です。
なので僕からしたら甘えというよりも、むしろ出席はしているのだから偉いと思いますね。
不登校はずるくない!
さて長々と話しましたが、結論を言うと「不登校はずるくない」ということです。
最初に話した通り、不登校の子供というのは不登校でない子供よりも辛い気持ちを味わっているのです。
しかし【なぜ辛いのか】の理由に関しても、正直人によっては「そんなことで?」と思えるようなしょうもない理由もあります。
ただ、その子にとっては紛れもなく不登校になるだけの原因となっているのは事実です。

それから、追い詰められてしまった人の中には「不登校になる」という選択はせずに保健室登校を選ぶ生徒もいますよね。
そのような人は、悩んでいながらも「学校に行くべきだ」という考えを持っているということなので、僕のようなゴミ人間よりもよっぽど偉い人間だと思います。
ちなみに保健室登校に関しては下の記事で詳しく解説しているのでご覧になってみてください。↓
保健室登校はずるい?|楽して出席扱いになるのはわがままでは!?
以上、陰キャ研究所でした。